私は当時、ネットの出会いサイトで知り合った外国人と気が合い、毎日ラインでメール交換をしていました。彼はアメリカ、私は日本に住んでいて当然時差もあったので、チャットのメールは彼が出勤途中の電車の中から、私は少し睡眠時間を削って夜寝る前の1時間ほど話していました。

いつか会いたいなと思っていたけれど、あまりにも遠すぎて私から会いに行く気力はなく、年に2回ほど来日しているという彼だったので、その機会を待つことにしました。

メール交換が始まってからは徐々にお互いを知り、信用も深まっていたので私達は既にお互いの写真を何枚も交換していました。 私は少し用心していたので送りませんでしたが、彼は友人や家族の写真も送ってくれて、ますます信用してました。

正直、彼はとてもタイプの外見でした。

そして彼もまた、私のことをタイプだと言ってくれました。

しばらくして、彼がいよいよ用事で1ヶ月後に5日間、日本に来ることになりました。

その頃から私達の関係も少しずつ進展していったように思います。

会ったこともないのにお互いの気持ちは既に盛り上がり、まるで恋人同士のような会話が始まりました。毎晩のメールでのチャットも2時間以上話すようになりました。

私もどんどん彼のことが好きになり、会う日が待ち遠しくてしかたありませんでした。

けれども私は大きな決断に迫られました。

彼が訪れるのは東京。私は少し離れた場所に住んでいます。

彼からも日程の内の3日間は自由なので、毎日一緒に過ごしてほしいと言われました。そして、既に恋人のような存在になっているけれど、毎日過ごして更に関係を深めたいし、しばらく遠距離恋愛になるから私達の今後のことも真剣に考えたい、とも言われました。

そして私は大きな決断をしました。

彼と丸3日間一緒に過ごす。つまりは同じホテルの部屋に泊まるということでした。

そしていよいよ初対面の日、空港まで迎えに行き彼が出てくるのを待ちました。

もう心臓は爆発しそうなくらいドキドキしていました。

そして到着ロビーに彼がやってきた時はあまりの緊張にきちんと挨拶もできず、「大丈夫?」と心配されるほどでした。 彼は写真のとおり素敵な人でした。

空港を出て、ホテルに向かう間もずっと緊張していました。

ずっと連絡は取っていたとはいえ、初対面の人と同じ部屋に泊まるなんて。という思いでホテルの受付で名前などを書くときには少し手が震えていました。

そして部屋に着き、二人だけの空間にますます緊張しましたがその後はすぐに外出し、彼が行きたい場所へ観光に行きました。

歩いている時は彼から手を繋いでくれて、徐々にリラックスできました。

言動も行動もすでに恋人同士のようでした。私はもちろん彼も当然同じ気持ちだと思っていました。

会話も弾み、初日は無事に楽しい時間を過ごせました。

そして、その日の晩、私達は関係を持ちました。

次の日の朝になり、私がバスルームを使っていると彼が電話で話している声が聞こえてきました。ドアが閉まっていたので何を話しているのかは聞き取れませんでしたが、仕事か何かの電話だろうと思っていました。ゆっくり話せるように気を使って、あえて電話が終わるまでバスルームにいました。

そして、部屋に戻ると彼の方から「仕事の電話をしていた」と言ってきました。

その日も無事に楽しく1日が過ごせました。

そして翌日の朝、私がバスルームを使っているとまた彼が電話で話す声が。

なぜだかわかりませんが、私はその時変な胸騒ぎを感じました。そして話をしている最中に思い切って部屋に入りました。彼が私をちらっと見ましたがそのまま笑顔で話を続けていました。受話器から若い女性の声が聞こえてきました。彼はその後すぐに電話を切りました。私が誰と話していたか聞くと、「姉」だと答えました。お姉さんがいることは知っていたし、仲が良いことも聞いていたので、旅先から電話で話しても変ではないなとその時は納得しました。

けれどもその日は日中にも電話を始めました。また同じ女性の声でした。私は何かイライラして少し先を歩いていました。後ろの方からとても楽しそうな話し声が。聞こえてきた話の内容もまるで恋人との会話を楽しんでいるようなものでした。明らかに「姉」ではないと感じました。それでも私がまた誰と話していたかを尋ねると、彼はまた「姉」だと答えました。

いくら仲の良い姉でも、毎日旅先から何度も電話するなんて、どう考えてもおかしい。私は彼を疑い始めました。もしかして既婚者なのかも・・・。

その日の晩、私はその事について尋ねました。でも彼は独身だし彼女もいないと言い張りました。そして既にお互いの気持ちも伝え合い、体の関係も持った私達の関係は一体何なのかも尋ねました。すると彼は「実際に会ったばかりだし、よくわからない。アメリカに帰ってから考える」と言い出しました。

私はやっと気づきました。彼は単に旅行中に遊べる女性を探していただけだったのかも。

最終日の朝も相変わらず彼は朝から楽しそうに「姉」だと言い張る女性と電話をしていました。

既にお互い素っ気なく、朝食を済ませ軽くお別れの挨拶を済ませ、私は帰宅しました。

あれだけ長い期間毎日連絡を取り合った時間は何だったのだろうと落胆しました。

何だか居ても立っても居られなくなり、というか私は何か決定的な証拠を掴みたいと思い、彼のフェイスブックなど徹底的に調べました。そして彼の友人の一人にダメ元で連絡を取ってみました。すると親切にもその人は返信してくれて、彼の事を教えてくれました。

彼は結婚はしていないけれど、もうすぐ結婚するであろう長年付き合っている彼女がいるということ、以前にも同じようなトラブルを起こしたこと、など教えてくれました。

やっぱり、そうだったのかと思いました。

とても腹が立って、私は彼に全部知った事などメールしました。

けれども彼からの返事はあくまでも彼女はいないと言い張っているだけでした。

そしてフェイスブックも削除されました。そして完全に連絡は途絶えました。

今回、彼のリクエストどおりに観光の計画を立て、事前に下準備や予約もしてバタバタと忙しくしていたのに、最初から騙していたのかと思うと本当に腹が立ちました。関係を持った事は自己責任かもしれません。でも、信用していたのに最初から旅行中の遊びに利用されたのかと思うと、とても傷つきました。でもその反面、もっと怖い犯罪などに巻き込まれず、これだけの事で済んでまだ良かったのかもと思いました。

ネットでの出会いは手軽ですが、嘘をついている人もたくさんいると思います。

変な事件に巻き込まれる可能性もあります。すべては自己責任。今回は本当に痛い目にあいました。しばらくはネットでの出会い活動は休止しようと思います。